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頓田囃子七五三太

Author:頓田囃子七五三太
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 生涯“にわかファン”…どうせ“通”にはなれない。
 「わかって無ぇ」と言われればその通り。

 …だから、許してください(^^;
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【2011年8月18日 浅草演芸ホール中席 夜の部】

 昼の部から夜の部までぶっ通しで全てを観たかったプログラムだが、時間的・体力的・精神的にこの“落語耐久レース”はキツいと判断。
 午後3時30分くらいに入場して昼の部のラスト・納涼住吉踊りから観た。

 亡くなった古今亭志ん朝師匠が1978年(昭和53年)に復活させた住吉踊り。現在のメンバーは総勢40名だそうである。
 踊りについてはよくわからない。とにかく落語協会&落語芸術協会の噺家さんはもちろん、粋曲やマジックや漫才などの色物の師匠たちが揃いの衣装で踊る姿を観ただけで満足。



 で、柳家喬太郎師匠。(以下、長いです)

 マクラで『つる』のネタを紹介して「…と、起承転結もへったくれも無い噺なんですよ。それをこれからやります」。

 ??????

 つまりその、『つる』の改作なんである。
 落語に詳しい方のブログ記事で暫定的に用いられた演題に倣って『極道のつる』と呼ぶことにする。

 極道の親分が下っ端のヒデに「“首長鳥”が“つる”と呼ばれるようになった理由」を説いてやるという、何ともイイ感じのバカバカしい設定。サゲも奇麗っちゃ奇麗だし、いかにも私が好きそうな噺である。


 登場人物は、極道の下っ端・ヒデ、親分、幹部のテツ、サラリーマンと思しき通行人。

 通行人以外は、動きも喋りも極度にデフォルメされたハイテンションなキャラばかりで、ある意味喬太郎ワールド全開である。当然客席はどっかんどっかん笑いっぱなし。
 私もこれまで観た喬太郎師匠の高座は古典ばかりだったので、まさに待ち望んでいた喬太郎落語と言うことが出来る。大爆笑したし、観に来て良かった♪ と思った(もちろん、今もそう思っている)。

 だが、このヒステリックなまでの演じっぷりは何だ? 凄過ぎると言うか何と言うか。

 もっと言えばヤケになっているような雰囲気すら漂っていて、思いっきり悪い想像をしてしまうと「どうせお客はこういう“喬太郎”を期待してるんだろ? これでどうだ?満足かい?」という心境だったのではないか、などとつい…。

 
 喬太郎師匠が大変な“落語ファン”であることはメディアでのインタビューやトークなどを通じて知っている。
 同時に、芸に対して(或いは自身が“落語家”であることに対して)非常にストイックに追求している姿勢も感じている。
 創作落語も評価されているし、2009年には文藝春秋で『今おもしろい落語家ベスト50』の第一位に選ばれている中、世間の評価と自己評価とのギャップを感じているということが雑誌『落語ファンクラブVol.10~大豊作!2000年代真打』(2010年 高田文夫/笑芸人編 白夜書房)にも載っていた。

 それから、これは私の単なる想像なのだが、古典の中に敢えて「バンジョー」とか「エロ」という単語を入れて劇中人物にツッコミを入れさせたりとか江戸時代の人物がイキナリ「っざけんなよ!ウゼぇんだよ!」といった台詞を口にしたりするのは、単に“笑いをとる”ためだけではなく“何かを壊そうとしている”ようなところがあるんではないかな、と。
 
 根拠の全てが私の偏見ではあるが、他の噺家さん以上に喬太郎師匠の頭の中は落語や芸に対する複雑な思いでいっぱいなのではないか。


 喬太郎師匠は、ご存知のようにウルトラマンの大ファンである。
 私もご存知ではないようにウルトラマンの大ファンである。
 どうってことない共通点ではあるが、ウルトラファンというのは他のウルトラファンを発見すると、もの凄く親近感を覚える人種で、(皆無ではないが)あんまり自分の知識などを競ったりすることは無い。
 だから、私も喬太郎師匠には親近感を持っているんである。

 そんなこともあって、勝手に余計な心配をしてしまうんである。

 一度ウチらの“ウルトラ仲間”の会合(コアなファンからお子さんまで幅広い)に来て、ちょいと落語を離れてウルトラ談義をワイワイやってリフレッシュしてはいかがか、などと一方的に思っちゃったりもする。


 閑話休題。

 くどいようだが、確かに私は今回のような高座を期待していた。
 でも、これまでのところ、古典7に対して新作(改作)1というペースで高座を拝見していて、わりとこういうローテーション(?)のバランスがちょうど良いようにも思っている。
 
 にわかファンながら、必ずしもぶっ飛んだ新作ばかりを期待しているわけではない。

 ん~、まあ、私がこんなブログでそんなコトを言っても仕方ないのだが。

 それでも今回の高座はもの凄く面白かったし、ブチ切れたようなノリも楽しかった。

 だから、今後も私は喬太郎師匠の高座を可能な限り追っかけるつもりである。

 
 なお、この『極道のつる』が強烈であったことは楽屋ウチでも話題になった模様。

 トリへのひざがわりで登場した曲独楽の紋之助さんは「喬太郎さんの熱演があまりにも凄かったので…頑張ります!」と本当に頑張っていた。あの喬太郎師匠の毒気に当てられた客席を、トリの林家正蔵師匠の高座につなぐという役割は、そんじょそこらの色物には難しい。紋之助さんだからこそその使命を果たすことが出来たんだと思う。
 また、トリの正蔵師匠も「あの後、喬太郎師匠は救急車で病院に運ばれました」なんて冗談をぶちかましていたし。
 

 頑張れ!負けるな!僕らのヒーロー、柳家喬太郎! プレッシャーをかけるわけではなく、これからも末永く(広い意味での)喬太郎落語を楽しませて欲しい。


■今回の演目 

 ・前座:入船亭ゆう京『寿限無』
 ・林家たこ平(高速バスの中の夫婦のハナシ)
 ・林家うん平『浮世床』
 ・林家錦平『紀州』
 ・マジック:アサダ二世
 ・川柳川柳『ガーコン』
 ・入船亭扇遊『お菊の皿』
 ・紙切り:林家正楽
 ・柳家権太楼『代書屋』
 ・柳家さん喬『真田小僧』
 ・漫才:ホンキートンク
 ・柳亭燕路『もぐら泥』
 <仲入り>
 ・林家木久蔵『後生鰻』
 ・太神楽:翁家勝丸
 ・林家鉄平『ざる屋』
 ・古今亭志ん橋『看板のピン』
 ・ギター漫談:林家ぺー
 ・柳家喬太郎『極道のつる』(?)
 ・曲独楽:三増紋之助
 ・林家正蔵『一文笛』

【おまけネタ】

 アサダ二世師の手品は昭和なテイストを漂わせながらゆる~く演じられていたように見えたが、トランプを使ったマジックではどうも“クラシック・ホニャララ”というかなり高度な技が使われていたものと推測している。その技が使えるだけで、尊敬!

 正蔵師匠は桂米朝師匠から稽古をつけてもらった話をマクラに『一文笛』に入った。この『一文笛』は米朝師匠の創作である(らしい)。その稽古をつけてもらった噺がこの『一文笛』だったのかな。


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