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頓田囃子七五三太

Author:頓田囃子七五三太
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 生涯“にわかファン”…どうせ“通”にはなれない。
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【2011年5月2日 新宿末広亭上席(夜の部)】=桂右團治
【2011年6月9日 上野鈴本演芸場上席(夜の部)】=月の家鏡太

 タイトルに“VS”と書いたが、別に勝ち負けを判定しようというわけではない。
 ましてや、落語芸術協会と落語協会の比較をしようとか、一門のテイストの違いを考察しようとかいうわけでもない。
 同じ噺でも噺家さんによって印象が大きく異なったことが、自分の中で興味深かったというだけである。

 
 右團治師匠は、落語芸術協会において初の女性真打となった方(平成12年)。
 神戸出身にして、江戸言葉に厳しい10代目文治師匠の弟子となり、テレビなどの“江戸ことば指導”までやっているんだから大変な努力家であると推察される。

 芸協での入門同期だという5代目春風亭柳好師匠から伺った話では、入門当時の右團治師匠は坊主刈りだったそうである…20歳そこそこのうら若き女性が頭をまるめて落語の世界に入るというのは、並々ならぬ決心だったハズ。

 加えて、芸協サイトのプロフィールを見ると趣味は「日本舞踊 書道 謡曲 俳句 【特技】寄席の踊り 祭り太鼓 木遣り 英語落語 江戸弁指導 原稿書き」。そしてツイッターでは、川柳を“つぶやいて”いる。
 多才、という言葉で片付けるべきではなく、芸に役立てるために様々なものを吸収しようとした結果なのではないか。


 一方の鏡太さんは昭和48年生まれ。舞台・CM・Vシネマでの活動を経て平成13年に当代月の家圓鏡師匠に入門、平成16年に二ツ目に昇進している。
 公式サイトのプロフィールに載っている趣味は、「ゴルチェの服…ただしウィンドショッピングのみ、ホルモン食べ歩き、切手収集」とのこと。
 出囃子なんか、ドリフの“ひげダンス”でお馴染みの“DO ME”だし。


 真打と二ツ目を同列に並べちゃイカンとは思うが、噺家としてのキャラの方向性が全く違っていて、それが高座にも表れているあたりが面白かったので。


 『熊の皮』の第一段は、しっかりした女房とちょいと頼りない亭主とのやりとりで始まる…亭主が女房の尻に敷かれっぱなしの様子(サゲにもつながる)がカリカチュアライズされているシーン。笑わせどころである。
 第二段は、女房に教わったお礼の挨拶をするために医者にいった亭主がトンチンカンな挨拶をする“オウム返し”ネタで、これも笑わせどころである。
 
 …というのは、ギャグ至上主義の私の解釈である。

 そういう意味で、右團治バージョンよりも鏡太バージョンの方が「面白い」と感じた。


 右團治師匠は「ギャグより高いレベル」を目指しているのではないか。

 うっかり亭主としっかり女房、それに常識人の医者。それぞれの人物を奇をてらうこと無く丁寧に描写して、人間関係も漂わせる。そういう中から生まれて来る笑いを大切にしているのではないかと思うのである。
 狙って笑わせるのではなく、自然と笑いが湧いて来るような。

 残念ながら、客席からの笑いはほとんど無かったし、私も笑えなかった。

 真面目さ・真剣さが伝わってきちゃうと言いますかね。
 ああ、師匠は真打ちでありながらなお、自らに「基本的な話芸」の修業を課しているのかな、と。

 そのあたり、無責任に言ってしまうと「何かのきっかけで化ける」可能性を持っていると言える。
 ちょっとした仕草や視線だけで多くを語り、何でもない一言が笑いを生むような噺家さんになるのではないか。


 鏡太さんは(この『熊の皮』を見る限り)脱力系である。もしかすると「狙って笑わそう」としているのかもしれないが、むしろその脱力感ゆえにギャグが成立しちゃうようなところがある。
 たぶん、今後もこのままのノリをずんずん進めていくタイプなのではないかという気がする。


 特に、こういう前座噺的な演題だと、にわかファンにも噺家さんによるテイストの違いがわかりやすい。

 色々な方の『熊の皮』を観てみたいな、と思わせてくれたお二人の高座であった。

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